「特典」の作成について

前回の講義で述べたとおり、『特典』とは、特定の商品をより効率的・効果的に活用・実践できるように設計されたコンテンツやサービスのことです。

実際に特典を用意していく際には、次のような形式で内容を構成していく必要があります。

・商品の活用をサポートするPDFや動画などのコンテンツ
・実践を助けるサポートやコンサルなどのサービス

これらの特典は、以下の2つの目的を両立するように設計することが重要です。

・成約率の向上
・ブランディング(信頼構築)への貢献

そのために求められるのが、

・購買意欲を高める魅力的なアピールができること
・実際に受け取った人が満足できる中身であること

という2つの条件を満たした提案です。

とくに「購買意欲を高めるアピール」を行うためには、特典が添えられる商品の販売ページ(セールスレター)から情報を読み取り、

・購入を妨げる不安や疑問を払拭するもの
・商品の価値をさらに高めるような補完的価値を示すもの

を意識して設計していくことが理想です。

たとえば、

「この特典があれば、安心して購入できそう」
「このサービスがあれば、商品の効果を最大限に活かせそう」

と感じてもらえる内容を考える必要があります。

購入前の見込み客は、商品そのものの詳細を完全には把握できません。

そのため、判断材料はあくまでセールスレターの「印象」や「イメージ」に左右されます。

だからこそ、その印象をプラスに導くような特典の存在が極めて重要なのです。

ただし、魅力的に見えるだけの“釣り”では意味がありません。

提供する特典が、そのアピールに見合った中身でなければ、受け取った側から「期待外れ」「話が違う」と思われ、結果的にあなた自身の信頼を大きく損なうことになります。

つまり、「実際に満足される中身」を備えた上で、「魅力的に伝えるアピール」を行う必要があります。

この2点を両立させてこそ、特典の真価が発揮されます。

「企画」の作成について

『企画』とは、『特典』のように商品を主軸にするのではなく、「自分が提案するコンセプト」を軸に展開されるプロモーション施策です。

ここで重要なのは、企画そのものの「コンセプト」です。

このコンセプトを考える際の基本視点は以下のとおりです。

自分のメディアに集まっている読者は何に悩んでいるか?
読者が本当に欲しているもの、望んでいる未来は何か?

こうした「悩み」や「願望」をもとに設定したコンセプトであれば、多くの見込み客に響く企画となります。

企画は、コンセプトから商品を選んでもよく、逆に商品からコンセプトを組み立てても問題ありません。

どちらの順でも、以下の原則は共通です。

・企画の内容が商品と被らないように設計すること
・商品と企画の相乗効果を生み出すこと

そのうえで、企画においても特典と同様に重要となるのが、

・魅力的なアピールによって参加意欲を高めること
・実際に参加した人が高い満足感を得られること

この2点の両立です。前者は成約率に、後者はリピート率や信頼構築に影響します。

「コンテンツ」の作成について

特典や企画を成立させるには、提供する「コンテンツ」の中身が必要です。

PDF、音声、動画など形式は問わず、それをどう作るかよりも「何を中身として盛り込むか」が最も重要です。

そのネタ(中身)は、自分の頭の中にすでにある知識・経験を元にするのが理想ですが、それに限る必要はありません。

新たに情報をインプットし、そこから必要な知識や視点を吸収して、自分の言葉でアウトプット(コンテンツ化)すれば問題ありません。

コンテンツの「ネタ」収集源の例
・情報商材
・書籍
・無料レポート
・インターネット検索

とくに過去に購入して読まずに放置されている情報商材や、結果が出なかったけれど学びがあった教材などは、見直すことで十分にネタになります。

さらに、費用をかけたくない場合は『まぐぞう』などの無料レポートスタンド、あるいはブログ記事・SNS・まとめサイトなどの検索で有益な情報を探し出すことも可能です。

外部情報の著作権に関する注意点

インプット元となる外部情報はあくまで「参考情報」です。

・他者の文章をそのまま流用するのはNG(著作権侵害)
・得た知識や情報を自分の言葉で再構成するのはOK

著作権は文章の表現に対するものであり、内容そのものには適用されません。

大切なのは「内容を自分の視点で整理し、独自に表現すること」です。

非コンテンツ型サービスの提供について

特典や企画の中身は、必ずしもPDFや動画といったコンテンツ形式である必要はありません。

次のような「サービス」も魅力的な提供内容になり得ます。

・メールサポート
・コンサル
・代行作業

ただし、以下の2点を必ず検討しておく必要があります。

・そのサービス自体が魅力的で、購入意欲を高めるものであること
・そのサービスが、物理的・時間的に自分にとって無理なく提供できること

また、報酬額と労力のバランスも重要です。

報酬に見合わない労力で疲弊してしまえば本末転倒です。

とはいえ、長期的なブランディングを見据えて、あえて「手厚いサービス」を提供することで信頼を築く戦略も有効です。

その場合は、

・提供内容の詳細
・対象期間や回数の制限
・提供方法とスケジュール管理

などを事前に整理し、見込み客にも明示しておくことが成功の鍵となります。

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